無門関・第2則 百丈野狐(ひゃくじょうのやこ) |
百丈(ひゃくじょう)和尚の説法のあと、
一人の老人が問うた。
「わたしは人間ではありません。
大昔、仏陀もまだこの世に出られない頃、
一人の弟子から、
『仏道修行を完成した人でも、
やはり因果(いんが)の法則に落ちて
苦しむものでしょうか?』
と問われ、
『いや、因果の法に落ちることはない』
と答えました。
するとそれ以来五百生の長い間、
キツネの身に堕ちてしまいました。
どうか正しい一句をもって、
この身から脱出させてください。」
そして改めて、
「仏道修行を完成した人でも、
やはり因果の法則に落ちて
苦しむものでしょうか?」
と問うた。
すると百丈和尚は答えた。
「因果の法を昧(くら)まさない」
その途端、老人は脱出した。
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五百生の野狐、百丈に因果を問う。 不昧と不落。渡りきれるかな? 。。。。。ホウ。 |
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