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貧乏神(びんぼうがみ)


欲張りなラビット屋さんは
借金を返せない人から
家中のものをすべて
持ってきてしまいました。






貧乏神です。
なかよくしましょうよう。







ラビ〜。
着物に、茶碗に、布団・・・。
ろくなものがないラビイ。

人から金を借りておいて
一円も返せないだと?
ふざけるなビイ。

お金を持ってくるまでは、
毛布一枚かえさないラビイ。







・・・・・・・・・。







・・・・・・・・・? 
だれラビイ。お前は。

人の家にかってに入るなビイ。








わたしは貧乏神です。







貧乏神?

そんなものは借金の台帳にないビイ。







あなたが家のものすべてを
持ってこさせたので
わたしも付いてきたのです。







・・・・・・・・・。 







貧乏神が来たらどうなるか、
あなたもお分かりでしょうが・・・・・・・・・







つまり貧乏神。
お前も借金のカタのひとつなんだなビイ。







いえ、だから、
わたしが来たということは、
このラビット屋も もう終わりと・・・・・・・・・







借金のカタなら
ムダメシは食わさんビイ。 







そうではなくて、
もうじき店も潰れて・・・・・・・・・







オーイだれか。
こいつを飯場(はんば)に連れて行けビイ。







ッちょっと待って。
ちゃんと聞いてくださいよ。

わたしは貧乏神で、
わたしが来たと言うことは・・・・・・・・・







あの家の借金がなくなるまで、
きっちりと働かせるからなビイ。








・・・・・・・・・あっ ちょっと。放して。

だれか助けてえ・・・・・・・・・ビイ〜。





わかったかなあ。。。。。



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